『マジックアウト<1>アニアの方法』

『マジックアウト<1>アニアの方法』
佐藤まどか・作 丹地陽子・絵 フレーベル館

国中の人が魔法を使える国で、突然すべての魔法が使えなくなる事態が起こる。
主人公は、無才人とよばれる、魔法が使えない少女アニア。
魔法が使えない代わりに培ってきた知恵で、アニアが国の危機を救うハイファンタジー

読後感もよく、随所に心がくばられた物語でした。
何度も胸が熱くなりました。

今後、続刊もでるとのことで、読み応えのあるファンタジーシリーズの登場をうれしく感じます。

あとがきで、この物語が書かれたのは2011年より前であるということを知り、驚きました。
あまりにも今日の状況にぴったりな物語なのです。
書かれるべくして書かれたのだなと思います。

骨組みが弱いというか、設定に少し無理が見え隠れするのが弱点かなとも思うのですが、その弱点を補うくらいのおもしろさがあります。

挿画も良い。
丹地陽子さん、最近よく挿画の本を見かけますが、品があって主張しすぎない絵で好きです。

お先に読ませていただいて、ぶんこにも先日入れました。
なにわわいわい倶楽部のT&Yさんからの寄贈!
ありがとうございます。

エナミ